好きな馬を買う、もしくはレースを的中させるということと、馬券で儲けるという事はまったく別の事として考えなければならない。
かつて私も「馬主ポートフォリオ理論」というものを考えた事がある。
一口馬主をやっていた時に気付いた事なのだが、日本のリーディングオーナーの上位は実はクラブ馬主で占められている。
いわゆる、社台、サンデー、ラフィアン、キャロットなど重賞でおなじみのクラブ馬主は、かなりの勝率と賞金を上げている。
これをまるごと買う事によって、同じような結果を出す事はできないだろうか?と考えたのだ。
当時、投資信託の研究をしているタイミングで、株でも個別の事象で勝つ事は非常に難しいが、インデックスファンドのようにマーケット全体を買う事でマーケットの成長と同じ結果を出す事ができる。
これを馬券でやろうと思うと、馬主が最も適切であろう、と分析をしてみた。
しかし、このやり方では4着〜8着の賞金部分を拾う事ができず、さすがに単純に勝つ事は難しい。
結局、穴を開けやすい馬主を買う、ご当地馬主を買う、という方向性に切り替えたのだが、なかなかいい結果にはたどりつけなかった。
卍氏の発想も基本的にはこれと同じで、個別の事象での勝負ではなく、その日のレース全体、
もう少しいえば過去10年のトレンドから見る競馬全体の中で割安になっている(つまり期待値の高い)馬券を買う、という考え方にたっている。
そのため、個別のレースというよりはその日開催しているレース全体の中で自己の分析結果から個々の馬に加点をした結果で指数を作り、その中でも回収率の高い馬券を買う。
そして資金マネジメントにおいても「追い下げ」という、今までにはなかった手法で長期スパンでの資金運用を実現した。
ここから考えるに、以下の準備を進めなければならない。
1.オリジナルの指数
2.資金
3.自動投票ツール
卍氏は『馬王Z』を利用していた、と本の中でも書いているので、私もダウンロードしてみたが、オリジナル指数を作るのに必要な回収率分析や加点方式での指数作成、自動投票など、いずれも必要な機能を有している。
問題は、このソフトが月額課金だというところ。月額5,000円というのは正直高い。
ただ、有料機能でどうしても必要になってくるのは自動投票ツールなので、これを別のツールで賄えれば、過去の予想分析や指数検討には無料のままでも十分に利用可能だ。
資金については、まあなんとかするとして、後はオリジナルの指数をどのように作っていくか?
ここが最大の課題だと言って過言ではないだろう。
卍氏は著書の中でいくつかのヒントを与えてくれている。
例えば、前走成績が良い馬は通常人気になるが、それは過剰な人気になりがちで、そういった場合は逆張りから入ったほうが儲けが大きい、などである。
当然、各ファクターは加点方式なので2・3のファクターでは大した差にならない。そういった部分もあって45のファクターを使って加点方式で指数を作っているのである。
ただ、これは私の本業のでの経験だが、ファクターによる重み付けを約8,000項目使った予測を行っていた。結果的に出てきた予測の精度はそれほど改善は見込めないのである。
ファクターは量というより、質をしっかりと担保しながら進めて行くことなりそうだ。
土曜は京都10Rで、ワイドboxがすべて的中したくらいだろうか。
指数がまだ作れていないので、手探り状態なのであった。